森とコーヒー。はじまりの話。①

森とコーヒー。は40歳になったばかりの夫婦が営む小さな珈琲豆店です。

場所は糸島の森の中。誰も通らない道の奥。たった7畳半しかない小さなトレーラーハウス。

どうして珈琲屋をやっているの?この場所を選んだ理由は?

日々お客様からいただくご質問に答えるべく、文章を書くことにしました。書き手は妻の方です。

好きな場所に住んで、好きな仕事をする。ちゃんとお金に困らないように。

どうやったら叶えられるのだろうと夢想していた10年前の私に向けて書くような気持ちで、書き進めていきます。

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私たちは札幌の街で生まれ、30代前半の時に出会いました。その時はお互い会社員。お互いなんとなく働き方に迷いがあるけど、強くやりたいと思うことが無いという状態。

私は夫さんと出会って、会社に行くのが嫌になりました。だって平日一緒にいられるのは朝と夜だけ。土日の休みは長いようで短く、ストップウォッチの残り時間を憂うような気分。私は「私の時間」を取り戻したいと思うようになりました。好きな時に休んで、好きな人と長く過ごす人生を送りたい。

人生の話と、やりたいことの話、それらを二人でたくさんしました。そして将来一緒にお店を持つ約束をしました。「それはすなわち一生一緒にいるということだね?」と結婚しました。

この時は10年後くらいにお店を持てたらと話していましたが、結局この日から約2年で移住、その後1年半でお店をオープンしました。せっかちな私と計画派の夫さん。その折衷案がこの年月を物語っています。

ほんとうのはじまりはこんな感じ。

やりたいことが具体的には無かったというのは意外に思われるかもしれませんが、私たちは今も「暮らしたいように暮らす」ために仕事があると思っています。世界一の珈琲店になることを目指していません。自分一グッとくる人生を歩みたいんです。

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