コーヒー屋になるまでの話。③

お金がないと、はじまらない。

カフェ開業はお金が無いとはじまらない。

開業のことは何もわからなかったけど、お金が必要なことは間違いないということはわかった。夫も私もお恥ずかしいことに結婚前に貯金はほとんど無かった。

2015年9月2日に、

・あと1年半今の職場で働いでお金を貯めること

・一緒に暮らすこと

・結婚すること

を決定した。

30歳を越えていた私は結婚に対してそんなに思い入れはなく、流れみたいな感じで結婚を決めた。貯金のために新婚旅行や結婚式はしないことにした。旅行は行きたい時に行くし、二人で開くお店のオープニング日こそが私たちにとっての晴れ舞台だと考えた。要は開業の方に夢中だったのだ。

そこから2017年3月末まで、私たち夫婦は片方の稼ぎで生活し、片方の稼ぎを貯金、ボーナスも半分以上貯金という日々を過ごした。そうして貯めた額は退職金も入れて500万円程度。(最初の想定よりも貯められなかった理由は、私の体調不良による早期退職である。このことについては次回。)

このお金は移住先検討のための旅行、引っ越し、各種税金の支払い、開業前の諸々の活動にかかるお金等でどんどん減っていくことになる。実際移住してからの生活で収入は激減し貯金はできなかった。本当に減る一方だ。店舗開業時には結局融資を受けなければいけなかったので、開業直後はお金は超マイナスだった(お金を借りている状態)。

「お金なんて借りればいいし、新しくはじめた事業で稼げばいいよ!」と私は考え、すぐにでも行動を起こそうとしたが、夫はそれを止め1年半そのまま働き続けることを選んだ。おかげでなんとか店を持つところまで漕ぎ着けた。私一人だったら危なかった・・・

実際のところ、お金なんてすぐには借りられないし、はじめた事業ですぐに黒字にするなんて到底できない。元手のお金が無いと誰にも相手にされないし、本気じゃないと思われる。お金がないと理想の店は作れないし、安っぽい雰囲気の店で高額商品が売れるだろうか。

お金が無いと、何もはじまらない。

カフェ等の個人のお店を開く上で例外なくそうだと思う。会社勤めをしていて独立を考えている人がいたら伝えたい。

貯めれるときに貯めましょう。その額はあなたの意気込みを表しています。

(貯めすぎて時を逃す危険もあるので貯めすぎ注意です)

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